認知症に対して社会には、いまだに偏見があります。認知症の理解が少しづつ広まっていくのは、1990年代です。
昔は、認知症に対して、病気というとらえ方ではなく、“ボケ”というとらえ方がされていたと思います。そして、その“ボケ”という偏見が、いつまでも社会をとり囲んでいて、いまだに正しい理解ができていないことがよくあります。
1.認知症への偏見をやめましょう
偏見や無理解が、認知症の早期発見や早期の治療の機会を逃しており、負担がさらに重くなることがあります。
負担というのは、支える介護者や家族の負担だけではありません、本人にも負担があります。
2.認知症になったらどうなるか
本人は、何もわからないわけではありません。毎日、これからどうなってしまうのか、という不安の中を生きています。
すぐに忘れちゃうわけではなく、記憶の一部となって、脳にしまわれているだけです。
ちょっとそこまで、の用事を見守る
炭酸が飲みたくなって、ジュースを買いにそこまで行ってみよう、と思いついたのですが、いざ外にでると目的を忘れてしまったりします。歩いているうちに思い出すかなぁなんて思って、歩き出してしまうのですが、最初の理由が思い出せないということがあるのです。
誰だって一人になりたいときがあるはず・・・
あなただって、ちょっと一人になりたいとか、かまわれすぎているように感じることは、これまでにもあったのではないでしょうか。例えば、子どものころに、“どこに行くの?”とか、“だれと行くの?”とか、いろいろと聞かれて、うとましく思った経験があるのではないでしょうか。
心配だからと世話を焼きすぎてしまう人にイラついた経験があるはず・・・
心配だから、いろいろと聞いているのですが、相手には気持ちが伝わらず、“信用されていないのかなぁ”と思うのかもしれません。そんなときは、そっと高齢者の安全対策に【ココセコム】をもたせてあげてください。
3.価値観を変えましょう
集団の心理では、他と違うことを排除したがるようですが、そろそろ、日本でも他の人と違うこともある、という多様性に理解を示したり価値観を見直すときかもしれません。
4.認知症についての悩みを共有できる場所
認知症が病気であることが理解できていないので、外に出られなくなったり、他の人に迷惑がかかるとふさぎ込んでしまうようです。
病気であることを認めましょう
また、病気である現実から目をそむけてしまう人がいて、家族や親族などの周りの理解が得られないこともとても苦しい事だと思います。
語り合う場がない、語り合う時間がない
特に、認知症になると介護者は、体験や悩みを吐き出す先が見つけられないようです。
厚生労働省の補助金による研究班が、“認知症・介護者の語り”というサイトをつくっています(1)。健康と病いの語り ディペックス・ジャパンというサイトです。
1人で悩まないこと、先人の知恵を借りること
自分一人ではない、ということがわかるだけでも、こころが少し落ち着きを取り戻すことができるのではないでしょうか。 また自分の生活しているところにある、“地域包括支援センター”では相談することもできます。
みんなで声を上げないと、困っている人に気が付かない国
国としても、自治体としても超高齢化社会を目の前にして、認知症のさまざまな課題がありますが、まだまだ介護者や患者さんによりそえていないところがあり、これからはもっと整備されるようになるのかもしれません。
5.認知症の介護者のお悩み
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男性が女性を介護・支援している場合、シルクのくつ下や下着を購入することも一苦労するそうです。
女性のものを男性がそろえるときが一番苦労します
介護の下着(インナー)は、前開きタイプのインナーが便利かもしれませんね。
女性として言いますと。かぶり式は健康なときでもしんどいときがあります
かぶり式のタイプは、起きている状態ならいいのですが、どこかで引っかかったりして、なかなか準備がすすみません。前空きタイプなら、一度横向きに寝てもらって背中をあわせ、正面をむいたときに寝たままでも着替えることができます。
寝ている間に汗をかいたら、着替えたい
寝ている間に汗をかいたとか、ちょっと暑くなって着替えたいとか、汚れたので着替えたいというときに、すぐに準備できればお互いの不安や忙しさが減りますので、おススメです。
らくに着られる前開きの商品をみつけました。洗濯スケジュールなどがある方は、複数枚をいっぺんに購入された方が便利かもしれません。
社会がおいついていないから、悲しい人が多い
介護・支援者のマークをつけてたとしても、社会全体が理解していないと広まらないですね。
6.まとめ・ひとことコラム
多様性を理解することで、新しいライフスタイルや新しい働き方がもっと増えてくるのではないかと思っています。
認知症になると、遠くまで出かけて行って、どこにいるかわからなくなってしまうことがあり、それもストレスになっています。これまで、認知症の介護を体験した人の語りを参考にしていけば、自分の生活にも余裕がでるのではないか、と思うことがあります。
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- 参考文献
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(1)富山大学.