うつに効く

“うつ”に効くもの


“うつ”対策が、深刻化してきて、企業側に対して、メンタルチェックを義務付けようとしているところですが、いまいち対策が不完全な気がします。

日本では、“うつ”がこころの風邪などと呼ばれてきましたが、こころの風邪といういまいちよくわからない症状の説明のせいで、いったい何が悪いのか、どこが悪いのかがはっきりとしてきませんでした。

“うつ”は、確かに、気分の落ち込みやイライラ感、不安感などこころや感情が大きく変化している症状なのですが、このこころや感情の変化というのは、全て脳が変化したことでおこっています。

もっと簡単な言い方をすれば、うつは、“脳が機能不全になったから、調子が悪い”のです。

1.うつは脳の病気

脳の中には、興奮をつかさどる神経系、興奮をおさえる神経系、そして興奮と興奮をおさえることを調整する神経系があります。

3つの神経系たちは、お互いにバランスを取りながら、気分をよくしたり、脳が興奮しすぎたときに抑え込んだりしています。

いつも興奮しているのは危険人物、やっぱり安定している人が好きでしょ?

気分が良くて興奮していることが、元気でやる気がみなぎっている良い状態とは限りません。興奮しすぎは、けいれんなどを引き起こしたり、攻撃的になったり、やたらとライラしたりします。

目をギラギラさせて、血走って、攻撃的な口調で対応する人なんてモテるわけがありませんよね。

一方で、いつも批判的で、皮肉屋で悪いところばかり目につくような人もモテるわけがありません。

やっぱり、安定したヒトがモテるわけです。

興奮している人はポジティブシンキング

興奮している人は、頭の中も常にポジティブシンキングです。例えば、あやしい勧誘の誘いなのに、良いところばかりが目について、“すぐに契約してしまおう!”とどんどん行動に移します。

普通であれば、“これはイイぞ!”と興奮しても、いやまてよ、一度頭を冷やしてよく考えてみると・・・という思慮深い自分が登場したりして、レビューやコチコミを読んだりして、やっぱり契約は止めておこう、と結論づけてくれます。

そうやってバランスを取らなかったら、みんながみんな、やたらテンションが高く、攻撃的で、怒りっぽい人間の集まりになってしまいますし、反対にバランスが崩れてしまったら、みんながみんな、やたらと冷静で、常に不安がよぎり、人を信じることができない人間の集まりになっていますからね。

2.興奮の神経系

興奮の神経系は、ドーパミン、アセチルコリンなど元気ややる気のホルモンが分泌されます。

脳が正常に機能していれば・・・

脳が機能していれば、ホルモンのですぎを調整して、適度な緊張感が保て、よい気分で過ごし始めます。

脳が機能不全になってしまえば・・・

しかし、脳が機能不全になると、ホルモンが出すぎたりして、妙な興奮状態、いわゆる“躁(そう)”の状態、になったり、ホルモンが不足しすぎて、元気やハ気がなくなり気分が落ち込んだ状態、いわゆる“鬱(うつ)”の状態になります。

3.興奮をおさえる神経系

興奮をおさえる神経系からは、ギャバとよばれるγ(ガンマ)ーアミノ酪酸(らくさん)などの神経伝達物質が分泌されます。

ギャバは脳が興奮したときのブレーキの作用をしているので、不足してしまうと、興奮の神経から分泌されたホルモンに歯止めが効かなくなって、けいれんなどの症状を引き起こすこともあります。

4.調整する神経系

調整する神経系から出てくるのは、有名な“セロトニン”というホルモンです。セロトニンは、元気も出させることもできますし、興奮しすぎると興奮を鎮めることもできます。

こころや感情の安定は、それぞれの神経細胞からでたホルモンが微妙なバランスを保てるためにできています。

うつの治療薬は、この脳の神経伝達物質たちを整えることを目的に作られていますので、ストレスがあり続けていれば、治療薬だけでの完治は難しいといわれています。

5.うつの根本的な原因から目をそむけてはならない

バランスが崩れそうで、崩れなかったのは、脳が正常に機能してきたからです。脳にもっと感謝すべきです(あやしい宗教ではありません)。

薬による治療は、一時的に症状が抑えられるので、その間に脳を休め、体を休めたり、環境の変化についていけるように十分に休養を取らせるためにしています。

ワタシの脳を機能不全にした人は誰だ!?

そもそもバランスを崩す原因になったのは、“何”か、特定しなくてはいけません。

脳から届いたラブレターをしっかり読みましたか?

バランスが崩れたのは、これ以上無理をしないでください、という脳からのラブレターがあなたに届いたからです。

この脳からのメッセージを無視していると、脳が機能不全になってしまうのです。ちょうど、秋ごろには、火災警報機の点検があると思うのですが、それを思い浮かべてください。

火災報知器とうつはよく似た関係

定期点検をしているから、この警報機は異常を感知します。法律で義務付けられていますから、定期点検でちゃんと作動するのかどうか、メンテナンスをしなくてはなりませんが・・・。

もし、警報機が大きな音で鳴り響いたら・・・うるさいなぁ!と切ってしまうのでしょうか・・・。違いますよね、火が燃え広がらないうちに消火活動をすると思います。

治療薬も同じことで、脳からのメッセージが鳴り響くので、一度消しているのと同じことなんです。

うつを体験した人だから、わかることがある!

だからこそ、“うつ”の体験をした人は、この際、人間関係、仕事、家庭環境、自分の考え方を見直すべき時がきたと思えばいいのです。

そして、一度、うつを体験した人は、他の人の警報機を敏感に感じ取ってあげることもできるのです。

6.うつ原因は大きく二つだと、言えます

うつの原因を大きくわけると、二つだと言えます。

うつの原因は、二つ

一つは、体の状態が原因。

もう一つは、考え方の癖など精神の状態が原因。

体の状態が原因で“うつ”

体調の変化に鈍感になると、“うつ”になりやすくなります。

働きすぎてみてわかった症状

例えば、働きすぎでちょっとモヤモヤする、とか、疲れが抜けない、興奮して夜に寝つきが悪い・・・などです。

働きすぎを経験していないと、家族の働きすぎに気が付きにくいかもしれません。経験者の声を参考とするか、このサイトの情報でどんな症状がでてくるか、ぜひ、知ってください。

働きすぎ、いわゆる、“過労”では、脳や心臓などにかなりの負担がかかりっています。日本では、過労死を減らそうとか、健康に気をつけようというスローガンをもとに、働くヒトの適切な休息についての考え方を変えようと努力しています。

働きすぎの経験はありますか?頭がモヤモヤしたり、頭がピリピリ痛んだり、首の後ろあたりに激痛がはしったり、耳が聞こえにくくなったり、急に頭がボーっとしたりするものです。

働きすぎに気付いたら・・・

もしも、仕事中にそのような症状になったら、一度、産業医のところを訪れましょう。または、有給休暇をとるか、トイレに行ってストレッチして、その日はなるべく早く帰りましょう。

家族の団らんの少なさに気付いたら・・・

また、現代人は、家族そろって食卓を囲むことが少なくなってきたといいます。いわゆる“孤食(こしょく)”というのですが、一人でご飯を食べます。

そんな時は、もちろん食欲なんてわきませんし、嫌いなものは食べないという選択肢が生まれると思います。

誰かと一緒に食卓を囲むので、食べるというきっかけができるわけです。

食事を代えて、バランスを整えれば、体調が回復してくると思いますので、あなた自身で体調の変化に気が付くことができると思います。

考え方の癖など精神の状態が原因で“うつ”

うつになりやすい人には傾向があるようです。

よく、まじめな人がなりやすい、と言われますが、まじめになるには幼いころからのすりこみが必要です。

まじめは子どものころからの刷り込み体験

母親の言うことをよく聞く子、と一般的に言われていますが、しつけに厳しいのは父親かと思いましたが、子どもと接する機会の多い母親からの影響をかなり受けてしまうようです。

母親の中でも、自分自身の目標がなくなってしまった人が、子どもの目標を作って、自分(母親自身)の目標だと思い込んでしまう人がいるということがわかってきました。

確かに、日本では高学歴の女性のほとんどが、仕事についていないと言われています。欧米などでは、高学歴の女性は80%が仕事をしているというのですから、日本のアベノミクスの柱である、女性の活用は、かなり期待できるのではないか、と思います。

自分の好みに鈍感になると心が疲れる

子どもの好き嫌いに関係なく、子どもに習い事や勉強をさせると、子ども自身が自分の好みに鈍感になり、社会で目標を見つけられることができなくなったり、好きで仕事をしているというよりも生活のための労働としか感じられなくなってしまったりするうちに、気持ちが沈んでこころが疲れてくるといいます。

がんばることを義務づけられると体が疲れる

勉強をがんばるよう言い続けられて育つ場合、うまくできていても、“もっと頑張らなければならない”という強迫観念に負けてしまい、体が疲れてしまうといいます。

7.まとめ・ひとことコラム

現代人は、目標を見つけることが難しくなっていますが、仕事でもプライベートでもいいので、一人ひとりが、やりがいや喜びを知っておくことをが必要ではないでしょうか。

うつに効くものは、食事を変える、運動を習慣化する、考え方を変えること。

まずは、食事の習慣を変えてみませんか?

現代人は、食事を単なる栄養補給、エサのようにしか食べていないことがあります。

命をつくるための食事をもっと新しい方法で探せないかな~と思って新しいコンテンツ、“健康になるための食事を新しい食材の探し方で”をご参考までにご紹介いたします。

食べたい気持ち、自分に必要な食事を選ぶための参考になるようにコンテンツを作っていきたいと思いますのでお楽しみに!