2010年にTV番組エチカで紹介された遺伝子検査というものがあります。
子どもの遺伝子検査では、知能指数のIQだけでなく、感情指数とよばれるEQ、音楽やダンスなどの能力と才能を知ることができます。
この中で、感情指数、EQに着目したいところです。
1.日本の深刻な状況
今、20~24歳の日本人の51.4%が自殺で死亡しており、15~34歳の若い世代では、他の国の人と比べても自ら命を絶つ割合が高くて深刻な状況にあるわけですから(1)、将来の人間関係をうまく形成していけるか、ということは親世代にとって、非常に気になるところだと思います。
2.子どもの潜在能力を検査
そこで登場しているのが、子どもの潜在能力がわかる遺伝子検査があるそうです。検査と聞くと、得体が知れない恐怖があると思ったのですが、なんと子どもさんのほおの内側をこすって細胞をとるだけです。
遺伝子はセンスまでわかってしまう
この遺伝子検査では、音楽のセンスやダンスなどの能力までわかってしまうそうです。能力が見極められれば、習い事にあれこれ手をださずに、子どもの時間や体力を残して、経済的にもメリットがうまれるわけですから、遺伝子検査の商品に注目が集まるのも納得できます。
3.遺伝子検査の結果が悪かったら
もしも、これは、もしもなんですが、結果が思わしくなかった場合はどうなるのでしょうか・・・。
結果が良くないからといって捨てられないのが倫理観
ハーバード白熱授業で知られる哲学者のマイケル・J・サンデル先生は、理想と違うことも受け入れることが必要だと言っています。
哲学は勉強する機会が少ないのでおもしろいかも・・・
ちょっと複雑なお話しも多いのですが、哲学の勉強でもしてみるか、という方にはおススメです。
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(平成26年7月31日現在:14,753円でした)
これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学
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5.まとめ・ひとことコラム
本当は、頭の良い遺伝子をうまく使いたかったとしても、心の優しくて他人に思いやりを持てる遺伝子が発現して、将来自分のことを支えてくれるかもしれません。人のためになる新事業を作ることができる芯の強い人になるかもしれません。
YESかNOだけでなく、他にもいろいろな“良い個性”が見つかることをご期待申し上げます。
- 参考文献
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(1)内閣府自殺対策白書、2014.