認知症の症状の緩和にアロマが効くと話題になった商品があります。
鳥取大学の浦上教授が考えたアロマテラピーは、昼用にレモンとローズマリーを1:2で混ぜ、夜用にオレンジとラベンダーを1:2で混ぜています。
レモンが、集中力や記憶を高める効果を持っており、ローズマリーは若返りとして有名なアロマです。
またオレンジには鎮静の効果を持っており、ラベンダーはリラックスとして有名なアロマです。
1.認知症に効くアロマ!?
アロマの刺激で認知症を緩和することは、薬だけにたよらない対策として注目を集めています(1)。鳥取大の浦上教授の実験では、一日あたり2時間、アロマを使って生活し、1ヶ月後には生活リズムの緩和や記憶力の改善がみられたそうです(1)。
アロマの刺激が鼻の粘膜から成分が体内に入り血液で体の臓器に伝わったり、鼻でアロマの刺激を電気信号として受け取ると脳に伝わって、感情をつかさどる大脳辺縁系、記憶をつかさどる海馬、自律神経やホルモンなどを調整する視床下部に伝わると考えられています。
2.認知症になると匂いに鈍感になる
浦上先生は、認知症になった人は、匂いに鈍感であることを突き止めます。
たしかに、認知症になると、体臭があるのに自分では気が付いていない方がいるようですね。
お風呂に入ることを嫌ったり、洋服を取り換えることを嫌ったりしています。
健康なときは、夏場汗をかいて体臭が気になったりするので、お風呂に入ってさっぱりしようとか、洋服を着替えようとか、おしゃれな人だと、スプレーしたりして、自分の匂いに敏感に反応していると思います。
3.研究で成果が得られたのはローズマリーカンファ―
浦上先生の研究で、認知症に効果があったとされるローズマリーですが、効果があったのはローズマリーカンファーというアロマです。
ローズマリーには、ローズマリーシネオール、ローズマリーベルベノン、ローズマリーカンファーの3種類のアロマがあります。
すぐに手に入るのは、ローズマリーシネオール。
もしも、認知症等への効果を期待しているのなら、論文の結果、ローズマリーカンファーです。
4.ローズマリーカンファ―の見分け方
ローズマリーカンファ―の場合は、スペインやクロアチアから輸入されている場合が多いので、原産国から探り当てることもできそうです。
それと、一般的にローズマリーだ!と認識しているニオイ、香りとは、少し違っているようです。
ショウノウと呼ばれる、昔のタンスの中のニオイに近いといわれていますから、ニオイで探り当てることができそうです。
ただ・・・ローズマリーカンファ―がいい香りだとは、正直、思えません。
使っている途中で、使いたくなくなることもあるかもしれませんね。
まとめ・ひとことコラム
やっぱり、心地がよいと感じる環境はとても大切だと思います。
アロマテラピーのよいところは、香りでリラックスできるところ。
是非、自分が好きな香りを早めに見つけて、リラックスできる環境づくりにチカラを入れましょう!
ラベンダーはリラックスできる、わりと万人受けするアロマだと思います。
- 参考文献
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(1)ニュース読売、2010年12月10日号